長崎の冬を極彩色の光で包む「長崎ランタンフェスティバル(長崎燈會)」のハイライトの一つが、瞬時に顔のお面が変わる中国の秘術「変面ショー」です。
門外不出の国家機密とされる驚異の演技は、観客の目を釘付けにします。
しかし、本当に注目すべきは面の変化だけではありません。
本記事では、変面ショーの奥深い魅力から、会場別の楽しみ方、長崎を舞台に活躍する豪華な変面師たちまで、中国変面ショーを楽しむための情報をお届けします。
本記事は状況に応じて写真の差し替えおよび文章の加筆修正が行われます。
中国変面ショー

中国・四川省の伝統劇から生まれた「変面(へんめん)」は、その驚異的な技術と秘密保持から「国家一級機密」とも呼ばれる伝統芸能です。
変面とは、四川の川劇に属し、お面が瞬時に10数枚変わる人気が高い伝統芸能であり、その仕掛けは国家機密となります。
【公式】長崎孔子廟・中国歴代博物館ウェブサイト
観覧のヒント!変化の瞬間だけじゃない!
観客はついつい「いつ、どうやって面が変わったか」という部分に注目しがちですが、変面の真髄は面が変わった後の演者の演技にあります。
一つ一つのお面には、喜怒哀楽の感情や神様・動物の神様などの意味が込められています。
男性の面だと力強く!女性の面だと軽やかに!動物の面だと動きを真似をするように!面によって動きが変わるので注目してみてくださいね。
面が変わった瞬間、演者がその面が持つ物語や感情に合わせた独特の動きや表情に変わる点に注目すると、変面ショーの感動がさらに深まります。
人数の違いが生み出す舞台の豪華さ
中国変面ショーは1名で演じる事が多いのですが、複数名で演じると以下のように呼び名が変わります。
初めて御覧になる方のために、1名で演じる場合と複数で演じる場合の違いをご説明します。
一人の場合
演者個人の技術と表現力に焦点が当たります。面が変わる瞬間だけでなく、その面の変化に合わせて踊りや表情、衣装の雰囲気が変わっていく繊細な演技が魅力となります。
観客は変面の早業の不思議さ、そして一人から放たれるカリスマ性に魅了されます。ある意味、最も神秘的で集中力の高い豪華さと言えます。
複数の場合
異なる衣装や面を持つ演者(変面師)が同時に、あるいは次々と登場し色彩の饗宴やスペクタクルを繰り広げます。
演者(変面師)が一斉に面を変える、あるいは異なるタイミングで変えることで生まれるリズムや波のような動きは圧巻です。
軽快な音楽やコミカルかつ迫力のある動きなどエンターテイメント性も高く、観覧している間は驚きと笑顔が絶えない事でしょう。
会場別楽しみ方:変面ショーはどこで見られる?

長崎ランタンフェスティバルにおいて中国変面ショーは特に人気が高く、長崎孔子廟をはじめとする会場で披露される目玉イベントの一つとなっています。
長崎孔子廟ではほぼ毎日披露されますが、他会場では週末や祝日のみの開催となります。
中国変面ショーの開催スケジュールについては、公式パンフレットや長崎孔子廟公式サイトを確認されるようにしてくださいね。
1.長崎孔子廟
中国様式の霊廟というロケーションで、期間中は毎日中国変面ショーが開演されます。
週末などは混雑いたしますが、確実に見たい場合はコチラへ
※別途入場料が必要です。
2.湊公園
長崎新地中華街そばに位置する、長崎ランタンフェスティバルのメイン会場です。
期間中はランタンの煌めきと屋台の熱気が溢れる中で、お祭りの賑わいと共に変面ショーを楽しめます。
3.中央公園
メイン会場である湊公園と同様で、期間中は特設ステージで中国変面ショーをはじめ様々なイベントが開催されます。
4.興福寺
長崎ランタンフェスティバルにおいては、サテライト会場という扱いになりますが、日本最古の黄檗宗寺院という荘厳な雰囲気の中で鑑賞できます。
日を限って開催されることが多く、落ち着いた雰囲気で中国変面ショーを楽しめます。
※別途拝観料が必要です
長崎で活躍した変面師(出演する可能性がある変面師)

長崎は日本にいながら本場の変面を日常的に観覧できる数少ない都市です。
ランタンフェスティバルには、日頃から長崎で活動している、または招集された実力派変面師が出演します。
長崎ランタンフェスティバル期間中に長崎孔子廟で舞い踊った変面師たちを紹介します。
長崎ランタンフェスティバル以外で撮影した写真も含まれています。
変面師京介(きょうすけ)

京介(きょうすけ)さんは、長崎孔子廟専属の変面師として全国で幅広く活動されています。
独自の感性で中国伝統芸能「変面」を進化させ、身体的安定感(強固な体幹)と観衆を惹きつける圧倒的な表現力を兼ね備えています。
その巧みなパフォーマンスと盛り上げ方は多くのファンを魅了し、非常に高い人気を誇ります。
変面ショーのスケジュールは長崎孔子廟のイベント情報をチェック!
姜鵬(きょうほう)

姜鵬(きょうほう)さんは、変面技術のトップレベルであることを示す「川劇変面王」と呼ばれる最高峰の変面師です。
また、全長1.2メートルもの注ぎ口を持つ銅製の茶壷を、華麗な武術の技で回転させながら、お茶を注ぐ演技芸術である茶芸(中国長嘴壺茶芸)などの伝統武術を操り、中国が最高レベルの演技者として認めた国家一級俳優です。
姜鵬さんは、中央公園会場と興福寺で中国変面ショーを披露されます。

2026長崎ランタンフェスティバルでは、初めて弟子である姜潤(きょうじゅん)・姜炎(きょうえん)と共に出演される事が発表されており、大きな注目を集めそうです。
姜潤(きょうじゅん)

姜潤(きょうじゅん)さんは、姜鵬(きょうほう)氏に師事し、「姜」の名を襲名した純日本人の変面俳優です。
日本人として初めて中国の川劇の名家に入門し、伝統的な変面を学んだパイオニアとして知られています。
主に福岡県で活動されている姜潤さんは、2023長崎ランタンフェスティバルに初出演されました。
変面師&変面人形師小林奈々

小林奈々さんは、長崎を拠点に活動する本格的な変面師であり変面人形師でもあります。
変面人形師としては、中国の人間国宝である曽繁金(ツォン ファンジン)氏から一子相伝の変面人形の技術を伝授された大変貴重な存在です。
また、変面師としては日中川劇変面協会九闌会長の王文強氏に師事しています。
2023年に長崎孔子廟の副館長を退任後、変面師の育成や派遣を行うイベント会社「Clan(九闌)」を設立し代表取締役を務めています。
Clan(九闌)は、変面の魅力を伝えるため多数のイベントに出演するなど積極的に活動しており、その一環として、2025年「大阪・関西万博」に出演したほか、メディアにも頻繁に登場しています。
伝統を守りつつ新たな挑戦を続ける変面芸術家で、今後が楽しみな変面師であります。
変面師妃那(ひな)

妃那(ひな)さんは、2017年に7歳でデビューした日本最年少の変面師で、女流変面師である母・小林奈々さんとともに活動しています。
中国変面芸術研究センター代表の王文強氏に師事し、長崎を拠点に伝統的な変面を継承する実力派として活躍。
可愛らしいパンダなどの変面にも挑戦してきた女の子変面師!小さな身体で一生懸命に演じる姿は、観客の心を和ませます。
テレビ番組「博士ちゃん」への出演など、若くしてその技術と魅力を広く発信しており、長崎の未来を担う期待の変面師の一人です。
王文強(おうぶんきょう)

王文強(おう ぶんきょう)さんは、中国伝統芸能である川劇(せんげき)の「変面」の継承者であり、日本を拠点に活動されている著名な変面俳優です。
変面を通じて文化交流を深めるため、2018年「アジア芸術文化促進会」を設立し会長を務めています。
関東で活動されている王文強(おうぶんきょう)さんは、2023長崎ランタンフェスティバルに初出演されました。
また、王文強さんは妃那さんの師匠にあたります。

みなさんビジュアルが良くて美男美女です
変面ショーの曲名

中国変面ショーを見た事がある方でしたら、一度は聴かれた事があると思います。
軽快かつインパクトのある曲ですごく耳に残りますよね。
中国変面ショーの多くで採用される代表的な楽曲が、中国の著名な作曲家「陳小濤(チェン・シャオタオ)」氏が手掛けた「変臉(ビエンリェン)」です。
曲の後半に進むにつれ、観客の手拍子と共に最高に盛り上がる感じがとても印象的です。
耳に残るあの音楽の曲名は「変臉」です。
変臉(ビエンリェン)/ 陳小濤(チェン・シャオタオ)
圧倒的な歌唱力で、変面ショーを見終わった観客も思わず口ずさむ曲!名曲だと思います。
長崎ランタンフェスティバル期間中はもちろん、長崎には中国文化や歴史が深く根付いているため、イベント以外の時期でも中国変面ショーを日常的に観覧できる機会があります。
長崎ランタンフェスティバルをきっかけに、変面をはじめとする奥深い中国文化の魅力に触れてみてください。

今年の冬は長崎へお越しください!
