長崎の秋を彩る祭りといえば「長崎くんち」が有名ですが、長崎くんちの熱気が冷めやらぬ一週間後に若宮稲荷神社(長崎市伊良林)で奉納されるのが、国の選択無形民俗文化財に指定されている「竹ン芸(たけんげい)」です。
竹ン芸(たけんげい)は、高さ10メートルを超える2本の青竹の上で、神社の使いとされる白狐に扮した若者が命綱なしで次々とアクロバティックな曲芸を披露します。
毎年10月14日と15日に奉納され、観客をゆるーい感じの囃子とハラハラドキドキのスリルで魅了します。

長崎くんちが終わって何だか寂しい…
本記事は状況に応じて写真の差し替えおよび文章の加筆修正が行われます。
竹ン芸ってどんなお祭り?

竹ン芸は、若宮稲荷神社の御神徳を喜んだ女狐・男狐が、裏の竹藪で遊び戯れる様子を表現していると伝えられています。
笛、三味線、締太鼓の不思議なお囃子に合わせて行われる竹ン芸は、観客との一体感も魅力のひとつです。
ちなみにお囃子の音にあわせて掛け声は「ヨイショッ」って言うんですよ。

ちょっと可愛い…
笛・三味線・太鼓を使用した不思議なお囃子にあわせて白装束をまとった「子狐さん」「女狐さん」「男狐さん」が10メートルの竹(子狐さんは5メートルの竹)を使って命綱なしのアクロバットな芸を披露されます。
また竹ン芸保存会の方が解説を交えながら説明してくれるのでとってもわかりやすいんです。
子狐の舞

大役を担う「男狐」と「女狐」の舞に先立ち、最初は幼稚園から小学生までの「子狐」さんの演技が奉納されます。
高さ約5メートルの竹に登り演技を披露することで、伝統の継承への願いが込められています。
子狐たちの愛らしいながらも真剣な演技に、観客からは温かい拍手が送られます。
演技の途中には縁起物の餅を投げる事もあるので受け取ってみてくださいね。

投げるふりもします

子狐さんの芸が終わった後は、竹ン芸保存会の方に肩車をされて本殿まで戻ります。
観客の方々とハイタッチをするのが何とも可愛らしいですよね。
女狐と男狐の舞

竹ん芸の最大のハイライトです。
白装束に狐の面と尾をつけた男狐と女狐が、高さ10メートルを超える青竹に登り、命綱なしで華麗な離れ業を見せます。
横木から手を放して水平になる「大の字」や、片手片足で竹にぶら下がる「つり下り」、頂上での「逆立ち」など、一瞬たりとも目が離せません。

グラグラと揺れる竹の上で女狐さん・男狐さん共に縁起物の餅をたくさん投げてくれます。

演技の後半には、男狐がニワトリを空中に放つ縁起の良い儀式があり、捕まえた人には福が訪れると言われています。
男狐さんからの最後の縁起物として餅とニワトリを投げてくれるんですよ。
コケコッコーって鳴くあのニ・ワ・ト・リです。
運良く受け取る事ができたら自宅に連れて帰ってあげてくださいね!

ペットとして飼うのかしら?
竹ン芸で放たれた幸運のニワトリを、実際にペットとして飼われている方がいらっしゃいます。
以下は長崎新聞さまの記事へリンクしています。
竹ん芸で注意する事・守るべき事

竹ン芸奉納前に保存会の方から諸注意があるかと思います。
竹ン芸は若宮稲荷神社の秋の大祭において、神様へ奉納される伝統芸能であり、広い意味では神事(神社の祭礼に付随する行事)の一部と見なされています。
演者と観客の安全を守り、厳粛な雰囲気を保つために特に以下の点に注意が必要です。
カメラのフラッシュは禁止
白狐に扮した演者は高い竹の上で命綱なしの曲芸を行います。
約10メートルもある竹の上から観客席を向いた際にカメラのフラッシュが光ると、一瞬目がくらみ重大な事故につながる危険性があります。
演者の安全のため、撮影の際は必ずフラッシュをオフにしてください。
カメラのフラッシュは昼夜問わず絶対に使わない事です。
夜間の竹ン芸奉納中に、フラッシュを焚かれた方がおり境内の場が凍りついたのは今でも忘れられません。
幸いな事に事故等は起こりませんでしたが、カメラの設定を間違えた等の言い訳は一切通用しませんので注意しましょう。

カメラの設定は確認しておいてくださいね…
神事だと理解
竹ん芸は、神様への奉納を目的とした神聖な行事です。
賑やかな祭りではありますが、大声で騒いだり他の観客の迷惑になるような行動は控え厳粛な気持ちで鑑賞しましょう。
少しでも良い場所から撮影するため、境内の巨石に登ったりするのはNGです。
ドローンの持ち込み禁止
奉納場所である若宮稲荷神社の境内および周辺は、基本的にドローンの飛行が禁止されています。
ドローンによる騒音は神事の妨げになる上、飛行トラブルが発生した場合に演者や観客を危険に晒す可能性があります。
竹ン芸の奉納日時

長崎市伊良林にある若宮稲荷神社は、「竹ン芸(たけんげい)」が奉納される事で知られる由緒ある神社です。
長崎県長崎市伊良林2丁目10-2
新大工町電停から徒歩約15分で長崎市亀山社中記念館のそば。
竹ン芸の奉納日は曜日に関係なく10月14日と15日の2日間で計5回奉納が行われます。
境内中央付近で見たいなら遅くても開始40分前くらいに行かれる事をオススメいたします。

お手洗いは若宮稲荷神社の社務所が開放されています
竹ン芸奉納が行われる若宮稲荷神社は大変混雑しますので、時間に余裕をもってアクセスすることをオススメします。
長崎くんちが終わったら次は「竹ン芸」って長崎は奥が深いものです。
昼間は明るい日差しの中で、高さ10メートル以上の竹の上で行われる曲芸の細部や、演者の表情(狐の面)が鮮明に見え、そのスリルと迫力を間近で感じられます。
夜間は竹や境内が照明や提灯で照らされ、昼間とは違う幻想的で神秘的な雰囲気に包まれます。
竹ン芸は、昼間と夜間で異なる魅力を持つため、可能であれば両方の雰囲気でご覧になるのがオススメです。

