長崎の夏の風物詩「精霊流し」お盆の時期をむかえ街は故人を偲ぶ厳かな雰囲気に包まれます。
長崎の精霊流しは、爆竹の音、故人の思いがつまった精霊船、そして家族・知人などが故人を送り出す様子は長崎のお盆を象徴する伝統行事となっています。
本記事では長崎市中心部で行われる精霊流しについて紹介します。
長崎精霊流し
盆前に逝去した人の遺族が故人の霊を弔うために毎年8月15日に行われる伝統行事です。手作りした船を曳きながら街中を練り歩き、極楽浄土へ送り出すという長崎を象徴する盆風景です。各家で造られる船は主に竹や板、ワラなどを材料とし大小さまざまで、長く突き出した船首(みよし)には家紋や家名、町名が大きく記されます。故人の趣味や趣向を盛り込んで装飾し、特徴的な船が造られます。町内合同でもやい船を出したり、8月になると細部の飾り付けにまでこだわった様々な造りかけの船が路上に多く見られるようになります。当日は夕暮れ時になると町のあちらこちらから「チャンコンチャンコン」という鐘の音と、「ドーイドーイ」の掛け声が聞こえ、耳をつんざくほどの爆竹の音が鳴り響き、行列は夜遅くまで続きます。
長崎市公式観光サイト(travel nagasaki)
精霊流し
毎年8月15日
時間:17時頃〜
場所:長崎市内中心部
精霊流しを楽しむために
長崎精霊流しを楽しく見物するために気を付けるべき事や知っておくと楽しい事を紹介いたします。
耳栓
街のいたる所で爆竹が鳴り響くので耳栓は必需品となっています。
耳栓をしていると人の声も聞こえませんが、そもそも爆竹がやかましいので会話どころではありません。
耳栓は花火屋(立岩商店や錦昌号)またはコンビニ等でも取り扱っている事があります。
耳栓には及びませんがティッシュを丸めて耳に詰め込んでおくと少しは音を抑えられます。
長ズボン(長袖)
精霊流しでは爆竹の破片や火の粉が飛んでくる可能性があるため長ズボンを履いておくがオススメとなります。
精霊船近くで見物される場合は生地が焦げても構わない服装で。
青いタスキと赤いタスキ
精霊船を引いている人たちの中に青いタスキと赤いタスキをかけている方は?
青いタスキをかけている方は「精霊船の責任者」です。
赤いタスキをかけている方は「花火の責任者」です。
細かい事ですが知っておくだけで精霊流しを楽しく見物出来ると思います。
交通規制
17時から行事終了(22時すぎ)まで交通規制が実施されます。
交通規制について詳しくは以下「長崎警察署からのお知らせ」を確認されてください。
精霊流しに伴う長崎市内中心部の交通規制
特に観光で来られる場合は要注意です。
おすすめの見物場所
長崎市中心部で精霊流しを見物するなら何処が良い?
精霊流しは長崎市内の各所で実施されますが「思案橋〜県庁坂〜大波止」のメインストリートを中心に紹介します。
ゆめタウン夢彩都(正面玄関前)
県庁坂を下ってくる精霊船を見物する場所としてオススメです。
夢彩都前の交差点が爆竹等の花火を使用出来る最後の場所となっているため、花火が余った場合は夢彩都前交差点で使い切る方も多いようです。
ゆめタウン夢彩都は18時閉店となります。
夢彩都だけに限らずですが精霊流し(8月15日)の日は、精霊船が通る道にある店舗などは早仕舞いする事があります。
県庁坂(旧)長崎県庁前の坂
精霊流しでは一番の人気スポットとなりテレビ局のカメラも多くスタンバイしています。
18時過ぎになると沿道が多くの見物人で埋め尽くされます。
提灯の光をともした精霊船が坂道を登ってくる様はとても幻想的です。
思案橋〜中央橋(電車通り)
県庁坂に次いで人気となっている場所は、飲食店などが多い思案橋〜中央橋(電車通り)になります。
丸山方面から合流する思案橋入口と銅座方面から合流する観光通り入口には多くの精霊船が集まり大いに賑わいますよ。
流し場(大波止ドラゴンプロムナード)
全ての精霊船が最終的に行き着く先は「流し場」になります。
昔は精霊船を海に流していましたが、環境問題の事もあり重機による解体が行われるようになりました。
流し場周辺は全ての花火禁止および関係者以外の立ち入り禁止となっていますが、静かに見物するにはオススメの場所となっています。
故人の足跡、遺族の想い、長崎の伝統で彩られた精霊流し。爆竹対策を万全にしてご覧ください。
長崎精霊流しはお盆の伝統行事です。
精霊船を出す側も見物の方々もマナーを守り長く続く行事であってほしいものです。